長野県上諏訪には甲州街道沿いに5蔵が並んでいますが、中でもひと際小さな蔵、酒ぬのや本金(ほんきん)酒造は年間で約150石程度を手造りで醸していますが、特有の酸を生かした個性的な食中酒を造っています。
蔵元杜氏の宮坂恒太朗くんと右腕の今井くんを中心に、本金らしさを大切にしながら時代に即した新しさを求めて毎年進化を続けています。そんな本金から、今年も秋の風物詩が届きました。ひと夏越えてまろやかになった「ひやおろし」。今期は今まで以上にしっかりした米の旨味に、本金らしい煌く酸がジワッと利いて実に本金らしい仕上がりです。
10月には重さへと成長してさらに本領発揮するはずです。米の甘味もありつつその酸がドライなニュアンスを感じさせ、とにかく旬のキノコ料理や秋刀魚の塩焼きにベストマッチです。冷酒も旨い!のですが、やはり常温から熱めのお燗が個人的には最高の味わいと思います。