大正3年、醉心から「きょうかい3号酵母」が、清酒造りのための優良酵母として分離されました。1号、2号酵母に続いて、文字通り3番目に分離されたものです。この酵母が一般に頒布されなくなってから、長い年月が経過しました。しかし、これまでに数度、醉心にとっての何かの節目を迎えた折、この酵母を使った小さな酒造りを行ったことがあります。
そして今年、私どもの酒造りの原点見つめてみようと思い立ち、この酵母による醪を1本立ててみました。昔の酵母ですので、敢えて好適米を使用せず、地元の米「中生新千本」を六割五分の磨きとして、使用しました。どんなお酒となったのか、皆様ご一緒に探求して参りましょう。